相変わらず海外ドラマが好きです。
で、今回は
LOW & ORDERのスピンオフ作品の
LOW & ORDER 性犯罪特捜班 の感想。
このドラマ、本家であるLOW & ORDER の方は日本でも放映されてるけど
こっちの方は内容が内容なんで、放映出来ないシリーズだったりします。
だからDVDも字幕のみ、吹き替えなし。
まぁ無問題ですが。
確かに、内容は重いし暗いし うわぁ…となるのですが
それでも社会テーマはしっかりしてるし、脚本も良いので面白いです。
CSIやBONESなんかと比べても、犯罪捜査、骨なんかに重きは置いてないので
そう言った意味でのグロさみたいなんもないです。
(死体発見シーンとかも、死体はカメラアウトしてたり、出演者たちが覗きこんで「酷い…」とか言う様な演出。
だから、そういうシーンがあるから苦手なのよ!という人でも観れると思います。
(まぁ内容がヘビーなので、視覚的グロはなくても精神的グロはあるんですが)
で、今回はこのシリーズのシーズン3 第三話 『幼児誘拐事件の波紋』というオハナシの感想。
内容は
スーパーで買い物をしていた主婦が、一瞬目を離した隙にベビーカーに乗せていた赤ちゃんが誘拐されてしまった。
赤ちゃん誘拐は養子斡旋の為。
本当は自分の子供を養子斡旋する予定で、契約も済まし、お金も受け取っていたのだけど
自分の子供が死産。お金も返せない、となって
自分の子供の月齢と同じくらいの子供を誘拐して、自分の子供として斡旋先に納入していた。
現場に踏み込んだ捜査員たちの前には五人程の同じくらいの赤ちゃんがいて、その中から無事誘拐された赤ちゃんを救出。
他の赤ちゃんも保護、養子斡旋をしていた弁護士も逮捕、となったのだけど
調べると斡旋も違法性がなく(きちんと同意の上で、書類上はなんの問題もない)今回の事件はお金が返せない犯人の暴走か、に思われたのだけど
その調べた書類の中に、十年前の未解決事件の行方不明になっている被害者の生まれたばかりの子供の養子斡旋書類があった。
事件の概要は、女が殺されて、当時生まれたばかりの赤ちゃんの行方がわからなくなっている、というもの。
殺人犯も捕まっておらず、その赤ちゃんも行方不明のままで迷宮入りしていた。
思わぬところで解決の糸口が見つかり、捜査員は殺害された被害者の両親に、お孫さんが生きているかもしれない、と伝えに行く。
一人娘を殺されて、たった一人の孫は行方不明。
孫は必ず生きている、必ず見つかる、と信じていた老夫婦は大喜び。
行方不明の間に用意された老夫婦の家にある、孫の為の子供部屋にはいつ帰ってきても大丈夫なように、色々なおもちゃや机なんかが置いてあって、心が打たれる。
そして捜査員たちは、誘拐された子供を取り返すべく、養子斡旋された家へと向かう。
しかし、孫である少年は養子先でとても大事に愛されて育てられており
斡旋された、義両親もその子がそんな経緯で養子にされたなんて知らず、ずっと自分の子供として育ててきて
(書類に不備はなく、誘拐された子供でなかったら全くの合法)
当然子供は両親と離れたくない、と保護されるのを拒否し
両親も子供を取り上げないで欲しいと懇願。
しかし、司法制度でソレを許可することなど出来る筈がなく、少年は一時保護される。
捜査員たちは、母親殺害をした犯人を突き止めるべく、少年の父親探しを始める。
で、当時二週間程付き合った男に行きついた。
この男、当時本命の彼女と喧嘩をして、その合間に遊びで彼女と付き合ったが、本命と仲直りをして彼女を棄てる(というより、音信不通で自然消滅狙い)
捨てられた彼女は、その後に自分が妊娠していることに気付いて、なんとか彼氏に連絡をしようと手紙を書くのだが、彼の手には届かず
彼からはなんの返事もないまま出産。そして殺害されてしまった。
この男が怪しいと捜査員は調べるけれど、男は彼女が妊娠していたことも知らず、そんな手紙も受け取っていない、と証言。
そして遺伝学上の父親である男は少年と面会。
「なんて良い子なんだ」と感銘を受け、自分の息子なら引き取りたい、と……
そして、子供の親権は養子先である現両親のものになるのか
それとも、遺伝学上の父親のものにするのか、と裁判で争われ
結局、今の司法では遺伝学上の父親が強い、と親権は父親へ。
義両親の元に帰りたい、離れたくない、僕のパパとママはあの二人だ!と法廷で泣き叫ぶ子供。
泣き崩れる義両親。
いたたまれない老夫婦。
微妙な顔の父親。
男には、少年と同い年の息子がいる。
当時付き合ってた本命彼女との子供で、事件の犯人はこの本命彼女。
自分の妊娠を知って、結婚しようとしていた矢先に
送られてきた被害者からの『妊娠した』手紙を読んでしまい、
このままだと自分の結婚も危ういかもしれない、と手紙を消去。
被害者宅に乗り込み、彼女殺害。
生まれていた赤子誘拐。
養子斡旋書類に、彼女の名前でサインをして赤子を斡旋して証拠隠滅。
結局、本命女と男は後に離婚。
親権は男がもって、少年は同い年の兄弟と一緒に暮らす日々。
義両親=善人。紛うことなき善人。子供が出来なくて、養子を貰い、愛情をもって育て本当の自分の子供、家族として生きてきて、急に奪われた。不幸。
老婦人=善人。一人娘の忘れ形見を取り戻したい。当たり前。孫が安全な環境で愛情をもって育てられてきたことは嬉しいけれど、手元で育ててやりたい。当然だと思う。複雑な心境。
男=微妙。総ての元凶。子供が良い子なことを見て、引き取りたいってどうなん?と思った。もしこれで子供がなんらかの病気、問題行動を抱えてたら、引き取りたい、と言わなかったのだろうか?
こんなに良い子に育てて貰って、愛情を受けて育てられたんだと思う。感謝する。とか裁判で義両親に言うんだけど、何様だ?と。本気で。呆れ果てる。
遺伝子がそんなに大事なんだろうか?と。
本命女=怖い。自分も妊娠出産しただろうに、自分の子供と同じ年の子供から躊躇なく母親を奪い、子供を誘拐して養子斡旋してしまうような思考が怖い。
斡旋業者=書類が揃っていて、赤ちゃんを連れて来られたら疑いようがない。しかたがないかなぁ、とも思う。
観終わった後、ズーーーーーーーーーンと重くなった。
みんな悪くないけど、(というより、出演者の殆どが善人なんだけど)みんなが不幸になった話、というか…
老夫婦はまぁ孫が生きてる、てことがわかっただけでもまぁその分救いがあるかな?と思うけど
他は…
とにかく子供が可哀想だった。
本当に可哀想。
まぁ男も悪い人ではないんだけど、ナチュラルに元凶な癖になんなん?ていう発言があってイライラするんだよな…
まぁ、物凄い考えてしまう回でした。